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レクチャー:西欧への追いつき追い越せは終わったのか?

Posted: 2015/12/28 | Author: UOJO

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苅谷剛彦教授 オックスフォード大学教授、セント・アントニーズ・カレッジ・フェロー

1980年代、日本の社会は極めて大きな意識変革を経験しました。1980年、政策公文書で日本がついに「欧米に追いついた」という声明が発表され、そのような日本のセルフ・イメージはエズラ・ヴォーゲル著のベストセラー『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979年)でも確かなことと追認されました。

1980年代の日本の政治家や官僚そして人々は何を根拠に欧米に追いついたと感じたのでしょうか?この「欧米へのキャッチアップ」という時代精神は日本の社会にどのような影響を及ぼしたのでしょうか?特に日本の教育政策にどのようなインパクトを与えたのでしょうか?

近年の教育改革の議論では、その後の日本社会の「失われた数十年」において、『グローバル対応への遅れ』がしばしば問題視されています。日本政府はこれを是正しようと、高等教育セクターのグローバル化を支援するために「スーパーグローバル大学」構想を立ち上げ、外国人教員の積極的雇用、海外大学との活発な連携、英語による授業の増加等を各大学に促しています。この構想では世界大学ランキングのトップ100にランクインする日本の大学の数を増やすといった明確な数値目標が掲げられています。苅谷剛彦教授はこのような政策で日本の大学がかろうじて大学のランキングを上げることができたとしても、この種のグローバル化促進政策がもたらすものは表面的で形式的な国際化だろうと警鐘を鳴らします。そして「欧米へのキャッチアップ」という時代精神がどのようにそのような皮肉な結果をもたらすかといった議論を展開します。

苅谷教授はオックスフォード大学社会学科および日産現代日本研究所教授。セント・アントニーズ・カレッジ・フェロー。東京大学教育学研究科教授を経て2008年よりオックスフォード大学教授。

 

2016年1月26日火曜日
19:00-20:00
レクチャー
レクチャーは無料です。英語で行われ、通訳は入りませんのでご了承ください。
開催場所:東京都千代田区三番町6-3 三番町UFビル1F
レクチャー会場へのアクセス

20:00-21:30
懇親会  参加費用1人3000円。当日お釣りのないようご持参ください。
開催場所: 東京都千代田区三番町6-4  ラ・メール三番町1F Tanakayaタナカヤ
懇親会会場へのアクセス

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セント・アントニーズ・カレッジ(英語)

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