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オックスフォード大学日本事務所

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新型コロナウイルス:治療薬の臨床試験

Posted: 2020/04/30 | Author: UOJO

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オックスフォード大学の研究チームは新型コロナウイルスCovid-19に感染した入院患者に効果が期待される様々な治療法・治療薬の臨床試験を行っています。

主要な臨床試験のひとつがRECOVERY trial リカバリー臨床試験です(リンクの動画には責任者であるピーター・ホービー教授が登場し、臨床試験について説明しています)。今のところCovid-19に確実に有効とされる治療法は確立されていませんが、ほかの病気の治療に使用されている薬がCovid-19に有効かもしれないといわれており、その有効性・安全性の検証が急務となっています。リカバリー臨床試験プロジェクトの目的は、実際に治療にあたる医師にどの治療薬を使用すべきかといった必要な情報を提供することです。はじめに検証対象としているのは、通常HIV治療に使用されるロピナビル・リトナビル、 ステロイドのデキサメタゾン、抗マラリア剤のヒドロキシクロロキン 、抗生物質として一般的に使用されているアジスロマイシン、抗炎症治療薬のトシリズマブです。専門家によるチームが臨床試験に使用する薬を決め、徐々に薬の種類を増やしていく予定です。

もうひとつの主要な臨床試験はPRINCIPLE trial プリンシプル臨床試験です。この臨床試験ではCovid-19に感染すると重症化するリスクのある人、つまり50歳以上の基礎疾患のある人、そして基礎疾患のあるなしにかかわらず65歳以上の高齢者を対象にします。入院の必要性や入院日数を減らすことができるよう、有効と考えられる治療法を特定すること、感染者が早く、そして合併症など起こさないように回復させることを目的とします。

オックスフォード大学はほかにも様々な新型コロナウイルス治療薬の臨床試験を行っています。臨床試験データを開示することで有効な治療法を早急に発見し、病気で苦しむ人のもとに届くよう懸命に研究を行っています。

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