トモ・スズキ教授 オックスフォード大学 サイード・ビジネス・スクール 会計・持続可能経営教授
会計というものは大学の学問として成り立つのでしょうか。会計士は時にはビーンカウンター(豆を数える者)と揶揄され、つまらない職業と考えられることがあります。それとも、どこかに隠れた重要性を秘めているのでしょうか。オックスフォード大学・サイード・ビジネススクールのトモ・スズキ教授が社会構築主義の観点からこの問いに答えます。「これまでの会計は、現実を正確に反映することをミッションとし、それを達成する会計が良い会計とされてきました。しかし、会計はもっと重要な可能性を持っている。会計は積極的によりよい社会を構築することができる。私はそうした会計の可能性を追求しています。」
スズキ教授は、最新のメカニズムデザイン理論を応用して、財務諸表上、単に「一行」の追加項目を開示することで、新興国の持続可能な発展に寄与することができると考えています。損益計算書上で、CSR費用を「一行」で開示させるというアイディアは、租税と違い政治的に簡単に導入可能で、規制費用も非常に低く、新しい市場原理を定着させることでCSR活動と営利行為のバランスを保った持続的成長の可能な経済を達成しうると主張します。
スズキ教授は、このシステムを導入したインドの例を中心に説明する予定です。インド政府はこの構想を2013年企業法に導入し、今年度、実施に移したばかりですが、今年だけに限っても16,000社が4000億円ほどのCSR費用を拠出する見込みです。「この構想はたった1行という実にシンプルな発想に基づいています。そしてそれが成功への鍵なのです。」
トモ・スズキはオックスフォード大学サイード・ビジネス・スクールの会計・持続可能経営の教授。ハートフォード・カレッジ・フェロー。
2015年1月16日金曜日
19:00-20:00 レクチャー レクチャーは無料です。英語で行われ、通訳は入りませんのでご了承ください。 開催場所:三番町UFビル1F 東京都千代田区三番町6-3
20:15–21:45 懇親会 参加費用1人3000円。当日お釣りのないようご持参ください。 開催場所:Tanakayaタナカヤ 東京都千代田区三番町6-4 ラ・メール三番町1F